釜ヶ崎炊き出しのうた (なにわ叢書 (3)) 価格: 1,260円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 おなかをすかせている人に食べものをわたすことに「救護」の原点がある。 釜ヶ崎で炊き出しを続けているいながきさんの言葉はやわらかい。公園を追い出されたり、お金に困ったり、公務執行妨害で逮捕されたり、ヤクザに狙われたり、選挙に出て落ちたり、友人がなくなったり、職場がなくなったり―重い内容にもかかわらず、文章はあたたかい。 本来なら行政の仕事であるはずの「救護」を、何もしない行政の変わりにやると、行政を敵に回すことになる。恐ろしい国にわたしたちは住んでいる。 |
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キューバガイド―キューバを知るための100のQ&A 価格: 1,890円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 キューバに行った時にこの本の英語版を偶然見つけ、早速購入。キューバ人の友達と一緒に楽しく読みました。日本人があまり知らないキューバのことが書いてあります。キューバ政府がキューバ国内で販売を許可しているだけあって、カストロ政権にマイナスになるようなことは書いてありませんが、まあ政治的なことはさておき、キューバの基本はこの本で学べるかなと思います。大好きなキューバを一人でも多くの人に知ってもらいたいです。 |
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にっぽん・海風魚旅〈2〉くじら雲追跡編 価格: 1,890円 レビュー評価:3.5 レビュー数:3 写真とエッセイで日本の海岸を旅していくノンフィクションの本なのである。流れるような口調にのせられて、困った事態が出来すれば眉を寄せ、上手いこといけばニンマリとしつつ、各地の土地柄人柄に魅せられながら読み終えた。 私は心身虚弱もあって旅行をほとんどしないので、旅の本は旅が出来た気になってたいへん重宝である。心の〈つもり〉旅のお供が好きな作家さんであれば、こんな良いことはない。そんなわけで、楽しくうれしくホクホクとあたたかい心持ちで、読むことが出来たのだった。 東北から沖縄の島まで、幅広く海岸をめぐる本書だが、実は「にっぽん海風魚旅」シリーズ二冊目とのこと。未読の一冊目を探して読む |
燃える海―輸送船富山丸の悲劇 (南島叢書 (41)) 価格: 2,039円 レビュー評価:4.0 レビュー数:1 本書は大東亜戦争中の昭和19年(1944年)6月29日早朝、薩南諸島の徳之島近海で米国海軍潜水艦スタージョン(Sturgeon SS-187)によって魚雷攻撃を受け撃沈された帝国陸軍輸送船「富山丸」の海難の顛末を綴ったものです、 富山丸7089トンは、当時日本に残存していた最大規模の輸送船のひとつであり、沖縄防衛のための最初の大部隊派遣となる4700人以上ともいわれる将兵、武器、ガソリン、トラックなどを満載し那覇へ向かったのですが、魚雷三発命中により瞬時に沈没、実に3700人以上の戦死者をだした戦艦大和の海上特攻をしのぐ世界最大の海難です(ちなみにタイタニックの犠牲者は1500人を少し超 |